
『たなばたまつり』
熊谷元一さく・え
福音館書店
たなばたまつりの朝、ちよこ(・・・)ちゃんは、ねえさんと、おとうとのしんちゃんと3人でさといもの大きな葉っぱにたまったつゆを集めます。そのつゆをすずりにいれ、墨をすり、短冊に願い事を書くのです。
この絵本は、1970年に発行されたものです。しかし、登場人物、服装、髪型…どれを見ても戦後間もない時代を彷彿とさせます。
*園長は、自分の子どもの頃のようだと…
現在の生活は、とても便利になりました。墨は、すずりですらなくてもよいし、そもそもキャップをとれば、短冊にすぐ願い事も書けます。しかし、伝統行事に限らず、日々の生活でも、現代から考えたら不便な事を丁寧に行う大切さを教えてくれるような絵本です。
作者は、長野生まれの写真家・童画家で小学校の教員をしながら様々な作品を残されたそうです。