
『にぎりめしごろごろ』
小林輝子:再話 赤羽末吉:絵
福音館書店
じさまが山で「にぎりめし」を食べようとしたら、ごろんと転がり追いかけていくと、お地蔵様のお堂の棚にのっていた・・・
「おむすびころりん」の名前で親しまれているお話です。昔話ではよくある、いいおじいさん、いじわるじいさん、鬼がでてくる王道のお話です。絵がなんとも言えず、ユニークで鬼もかわいいんです。
この絵本の一番衝撃的(!?)なページは後ろから2ページ目。いじわるじいさんが宝物を持ってくると期待して着ている着物を全部焼いてしまい、腰巻一枚でニヤニヤしているいじわるばあさんの絵です。
最後の文章は「とっぴん ぱらりの ぷう。」これは、「めでたしめでたし」「おしまい」という意味だそうです。東北なまりのあるこのお話の文章は読み難いのですが、愛嬌のある絵とお話の面白さに子どもたちも引き込まれる1冊です。