
『 ゆきのひ 』
作・絵:加古 里子 福音館書店
この絵本の創刊は1966年!その当時の雪国の生活が描かれています。その中には、ちゃんちゃんこや野菜の室、かんじき・タイヤの鎖…現在の生活では中々、お目にかかれないものも多く登場します。福井県出身の作者は、秋田、新潟、富山、福井地方の状況を参考に描いたとあとがきに書いています。
一面真っ白で不便な生活と思われがちな雪国ですが、なんだかあったかい絵本に感じます。雪国ならではの楽しみもたくさん描かれているのですが、吹雪の晩、囲炉裏端で昔話をしてくれているおばあさんの膝の上で寝ている女の子(りっちゃん)の気持ちよさそうな表情からも温かさが感じられます。時代が変わっても安心できる場所は変わらないんですね・・・
加古里子(かこさとし):1926年福井県に生まれる。東京大学工学部卒業。代表作の一つである『だるまちゃんシリーズ』は、2017年50周年を迎えます!