
「こすずめのぼうけん」
ルース・エインワーズ:作
石井桃子:訳 堀内誠一:画
≪こどものとも≫傑作集 福音館書店
あるところに、こすずめがおかあさんすずめと一緒にすんでいました。やわらかい茶色の羽が生え翼をぱたぱたさせることが出来るようになるとお母さんすずめは飛び方を教え始めました… この絵本はタイトルでも察しがつくように、飛び方を覚え始めたばかりのこすずめが冒険にでる!というお話です。子どもたちに読み聞かせをすると、こすずめの気持ちになっているのでしょうか?ドキドキしながらも楽しそうにお話しの中に入っているようです。最後は、大好きなお母さんの温かい翼の下で眠ることが出来るのですが、その気持ちよさそうなこすずめの顔を見ていると幸せな気分にさせてくれるのです。 作者はイギリス人ですが、翻訳をした石井桃子さんは絵本翻訳の世界では草分けのような人です。「うさこちゃんシリーズ」の翻訳も手がけています。繰り返しの文章が続くのですが、読み手の私たちも楽しくなるようなほんわかしたリズムが心地よい文章なのです。